ドーリー台車とは?物流現場で使う用語の基本を解説

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ドーリーとは、物流倉庫などで商品を移動させる際に使う台車のこと。ドーリーを使えば、少ない労力で手軽に荷物を運搬することが可能です。

この記事ではドーリーの定義やメリットのほか、扱い方のポイントなどについて詳しく解説します。

 

ドーリーとは手押し部分がない車輪のついた台車のこと

ドーリーは、台の下にキャスター(コロコロ)がついた台車のうち、取っ手のついていない物のこと。重量物の入った折りたたみコンテナなど、人の手で一つひとつ運ぶには手間と労力のかかる荷物を運ぶときに利用します。

ただし、ドーリーには動力がついていません。運ぶ際は、作業員が手で押したり、牽引車で引っ張ったりして動かします。車輪がついているとはいえ、手で押して運ぶ場合、あまりに重いと移動に支障があるでしょう。

なお、ドーリーは「ドリー」と表記されることもありますが、どちらも同じ道具です。

 

ドーリーは広義の「動力を持たない台車」全般を指す

物流業界におけるドーリーは、荷物を運搬するための台に車輪を取りつけた物を指します。しかし、ドーリーが使われるのは物流業界だけではありません。さまざまな業界の現場で用途に適した形状の物がドーリーと呼ばれ、使用されています。

 

<さまざまなドーリーの例>

  • 重量のある機械などを移動する際、下にかませるローラー付きの器具
  • ドーリー式フルトレーラーで、トラクターにトレーラーを連結するための台車
  • 撮影現場で移動しながら撮影する際にカメラマンなどを乗せる台車

 

上記のように、動力を持たない車輪のついた台は、サイズや用途を問わず「ドーリー」という名で呼ばれます。同じ名前でも、現場によって指す物が変わるため、混同しないように注意してください。

 

ドーリーの特徴

物流業界におけるドーリーは、比較的小型で重い荷物をまとめて運ぶのに適しています。倉庫内の荷物の運搬などに役立つ、ドーリーの3つの特徴をご紹介しましょう。

 

旋回性がある

ドーリーには車輪がついていて、扱う人の意図した方向に自由に動かすことができます。

狭い倉庫内でも使いやすいように作られていて、右折や左折、回転も自在です。荷物と荷物のあいだの狭い保管スペースを通すといった小回りもききますから、さまざまなシーンでの荷物の運搬に役立ちます。

 

サイズや形、素材の種類が多数ある

ドーリーには、数多くのサイズや形、素材でできた物があります。狭い所でも扱いやすい小型の物から、比較的大きな物、長方形の物、丸い物、コーナーに取りつける物といった種類がありますので、運びたい物の形状に応じて使い分けることが可能。伸縮性のある物や連結できる物なら、サイズに合わせて調整しながら使えます。

素材も、耐久性の高い鋼鉄製の物や、軽くて扱いやすい樹脂製の物、軽さと耐久性を兼ね備えるアルミ製の物など多種多様です。用途に合わせて選ぶことでトラブルを防ぎ、安全に使えます。

 

重ねて保管できる

ドーリーには持ち手がないため、重ねて保管できるのも大きな特徴です。

四隅に段積み収納用のくぼみが作ってある商品なら、安定性も抜群。ラックがなくても、ドーリーだけを重ねて置いておけますから、保管に手間とコストがかかりません。使うときだけ取り出して、使い終わったら段積み収納をするようにすれば、効率的に倉庫のスペースを活用することができます。

 

ドーリーをよく使う現場とは?

ドーリーは、それほど大きさがなく、重い物の移動に便利な道具です。そもそも、小さくて軽い商品なら人の手で一つひとつ運んでもさほど大変ではありません。反対に、サイズが大きく重い物を運ぶには、動力を備えた機械が必要です。

ドーリーは、どちらにも該当しない数十kgから数百kg程度までの物を人力で運ぶ現場で役立ちます。

 

<ドーリーが使われることの多い現場>

  • 物流倉庫内
  • 工場
  • 病院
  • ホテル
  • 空港
  • 小売店 など

例えば、「ある程度重さのある物を段ボールや折りたたみコンテナに詰めて運ぶ」という業務が発生する場所では、ドーリーの活用が業務効率化や作業員の負担軽減に役立ちます。

 

ドーリーを取り扱う際のポイント

ドーリーは便利な器具ですが、使い方を間違えると事故の原因にもなります。ドーリーを扱う作業員は、注意点を十分理解しておきましょう。

 

  • 荷物を高く積み上げすぎない

    荷物を高く積み上げると崩れるおそれがあります。状況に応じて留め具などを併用してください。

 

  • 急旋回や急発進、急停止をしない

    ドーリーを動かすときは、決して急がないようにしてください。急旋回や急発進、急停止をすると荷物が崩れる危険性があります。

 

  • 積載荷重を守る

    ドーリーには、商品ごとに積載荷重が定められています。積載荷重を超える重さの荷物は載せられません。

 

  • 坂道や油のついた床面などで使用しない

    坂道や油のついた床でドーリーを扱うと、滑ってコントロールがきかなくなるおそれがあります。取っ手のないドーリーは、滑ってしまうと制御できません。十分な注意が必要です。

 

 

倉庫内作業の最適化はプラス ロジスティクスグループにお任せ

荷物や倉庫内の環境に応じて、適したドーリーの種類や活用シーンは変わります。ドーリーのような物流機器を効率良く活用するために、倉庫内業務の効率化に関するプロの豊富な知識を活用しましょう。

プラス ロジスティクスグループでは、それぞれのお客様に最適な物流の在り方に取り組んでいます。お気軽にご相談ください。

 

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