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株式会社 自由が丘フラワーズ様は、常時2,000種以上の生花や切り花を取り扱う日本最大級の花材ECサイト「はなどんやアソシエ」を運営。
フラワーアレンジや生け花教室の講師をメイン顧客とし、それ以外にも街のお花屋さんやハンドメイド作家さんまで、幅広いかたが利用されているECサイトです。
プラス ロジスティクスでは2012年より配送センターの運営を担っております。
お客さま情報
社名 | 株式会社自由が丘フラワーズ |
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事業内容 | 花材関連通販「はなどんやアソシエ」運営 |
ビジネス形態 | B to C |
従業員数 | 31名 |
ご利用サービス | センター運営 |
稼働までのプロジェクト期間 | 3ヶ月 |
お客さまが抱えていた課題と改革ポイント・ソリューション
ECビジネスで売上拡大を目指すには、時代の変化や多様化する顧客ニーズへの対応も重要な要素となります。
特にto Cのビジネスモデルの場合、倉庫から購入者へ直接商品を発送するケースも多く、ニーズに対し物流体制も常に最適化していく必要があり、迅速かつ柔軟な対応が私たち物流企業にも求められています。
当社がセンター運営を受託した①2012年当時と、センター運営を継続し約3~5年が経過した②2015年~2018年頃では、事業の成長と売上拡大に伴いお客さまが抱える物流課題も異なっており、それぞれのフェーズでのお悩みがありました。
①2012年センター受託当時
■課題・ご要望
売上アップとコスト抑制を実現できる新たな物流体制を外部委託し、共同で検討・構築したい
元々は生花をメインで取扱っており、花材などの他商品は「受注仕入れ」で対応しておりました。このため、生花と他商品の同梱発送は月間20件程度であり、自社拠点・自社スタッフで十分出荷対応できるものでした。
しかしながら、生花以外の花材などの注文・受注仕入れ対応が増加。自社での発送業務に限界を感じ、物流の外部委託を検討されていました。
■改革ポイント・ソリューション_①-1
受注仕入れのシステム化。受発注商品の庫内オペレーション機能をWMSで構築
これまでの受注仕入れは、注文商品が入荷する度に商品を仮置きし、出荷時に探す方法で運用しており、作業効率が良いとはいえない状況でした。
この状況を改善するため、商品入荷時に出荷先毎に取りまとめて仮置きできるよう、庫内オペレーションシステムをWMSにて構築。商品にはインストアラベルを貼付けし、入出荷作業を効率化しました。
■改革ポイント・ソリューション_①-2
適した物流拠点の選択
立地や規模など、お客さまニーズに合った物流拠点を選定。
今回のケースでは約30坪からのスタートであったため、プラス ロジスティクスグループが運営する既存の物流拠点の一部エリアを活用することにいたしました。約3ヵ月間で物流センターを開設し、スピーディーなセンター稼働を実現しました。
②2015年~ 在庫仕入れの開始を検討。約10,000 SKUを在庫化し即日出荷体制へ
■課題・ご要望
顧客ニーズへの対応とさらなる売上拡大のため在庫仕入れをメインとし、翌日出荷体制を構築したい
ECサイトでの販売が好調で、事業規模が拡大。「必要な商品をすぐに届けて欲しい」「幅広いラインナップから商品を選びたい」といった顧客ニーズに応え販売機会の損失を防ぐため、在庫仕入れをスタートさせることになりました。
これに伴い、倉庫スペース拡張と併せて大幅に増加する入出荷ボリュームへの対応の必要がありました。
■改革ポイント・ソリューション_②-1
在庫数に適した倉庫スペースの確保
プラス ロジスティクスグループが運営する既存の物流拠点内にて、取扱いSKUに合わせた保管スペースを拡大していきました。
2015年当初は2,000SKUから在庫仕入れをスタートし、最終的に2018年に10,000SKUまで取扱い数が増加。事業の成長に合わせて、無駄のない保管スペースを調整しています。
■改革ポイント・ソリューション_②-2
機会ロスを防ぐ翌日出荷体制の構築と、在庫仕入れ・受注仕入れの同時運用
在庫仕入れを開始するにあたり、翌日出荷が可能なピッキング~検品~梱包までの庫内オペレーションを構築。併せてWMSもアップデートを図りました。
受注仕入れも引き続き並行して行うため、入荷検品時に受注仕入れ(客注)分と在庫仕入れ分を予め仕分けてから出荷作業へ取り掛かれるようにし、生産性を高めています。
庫内にはコンベヤを設置し、ピッキングミスを防ぐための検品システムも導入しました。
さらなる事業拡大・顧客ニーズへの対応と生産効率を高める改善活動
私たちプラス ロジスティクスは物流業務を受託したら終わりではなく、荷主であるお客さまとの業務改善活動を最も大切にしております。販促キャンペーンやコスト抑制に対するご要望などに対し柔軟に対応すると共に、現在の課題を解決するための業務効率化についても積極的な提案を行っています。
自由が丘フラワーズ様とは、毎年繁忙期に向けて商品在庫や間口数を確認、適切なスペースの確保やシーズンアイテム受け入れスケジュールの擦り合わせなどを行っており、ほかご要望等がある際には、その都度打ち合わせの機会を設け、相互での物流改善活動に取り組んでおります。
小分け販売やアソート販売をしたい
元々はフラワーアレンジメント講師などプロのかたが花材を購入されるケースが多く、業務用として入り数が多い商品を箱単位で販売していました。
しかしながら近年、個人のハンドメイド需要が高まっており「色んな種類を少しずつ購入したい」というユーザーが増加。このため、仕入れした商品をセンターで小分け・アソート加工を施し販売することとし、結果、売上アップにも繋がりました。
販売戦略に合わせた流通加工についても、柔軟に対応しております。
在庫アイテムの増減対応
事業方針や商況に伴い、在庫商品のSKU数や保管量にも増減が発生するのが当たり前。常にコストバランスを検討しながら、倉庫スペースの増床・減床にもフレキシブルな対応をおこなっています。
庫内への商品撮影スペース設置
ECサイト掲載用の商品画像撮影を自社で対応されていましたが、その都度、在庫商品の移動が発生し、コストと時間がかかっておりました。
よりタイムリーな対応を行うため、センター内に商品撮影用スペースを設け、当社スタッフが撮影を行うことで販売機会の損失を減らし、コスト削減に繋がっています。
お客さまのご意見・ご担当者様の声
物量増や物量波動にも柔軟に対応してもらえるため、納品遅れなどトラブル発生の心配がなくなった。
商品の在庫化に際し、必要な保管スペースの算出や、導入すべきラック(棚)など機器類の提案など、多くのアドバイスをもらえた。
新体制スタート後も定期的なミーティングを通じて情報交換できるほか、物量波動への対策や、売り上げ拡大に向けた施策などについてのフォローがある。
小分けやアソートなど、庫内での流通加工にメリットを感じている。流通加工会社への素材送付が不要なためコスト削減につながっているほか、加工指示だけすれば、素材ピッキング・加工・検品・入庫まで済ませていただけるので、運用面でも非常に助かっている。
ビジネス拡大や顧客ニーズへの対応など、フレキシブルな物流サービスを提供
コロナ禍を経てさらにEC化が進展し、オンラインショッピング利用者は年々増加傾向にあります。このため、ECサイトを利用する顧客ニーズも多様化しており、常に変化しているのが現状です。顧客ニーズと市場の動向を把握し、ECサイトでの提供サービスを柔軟に拡充させていくことが売上アップにも繋がります。
プラス ロジスティクスグループでは、多様化する物流サービスにも柔軟に対応し、お客さまの事業拡大へのお手伝いをさせていただきます。
ほか事例についてもっと詳しく聞きたい、物流センターを見学したい等のご要望も承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。