棚卸は自動化できる?効率化するシステムや改善のコツを解説

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棚卸とは、倉庫などに保管されている在庫の数を確認する業務のことで、在庫管理の基本です。棚卸の精度を上げることで、経営の健全性や顧客への信頼を向上させることにもつながります。しかし、従来は手作業で行うことが多く、時間とコストの負担が大きいなど、精度にも課題がありました。

 

近年、物流業界では、棚卸の自動化に向けた取り組みが活発です。自動化によって、棚卸の効率化や精度の向上、コスト削減などのメリットが期待できます。

この記事では、棚卸の課題を改善するための自動化システムや業務改善のコツについて解説します。

 

 

棚卸は自動化システムの導入で効率化することができる

棚卸とは、倉庫などに保管されている在庫の数を確認する業務のことです。半年に一度など、企業によって頻度はさまざまですが、従来の棚卸は手作業でアナログに数を数えることが多く、通常の業務を一時的に止める必要がある上に時間もかかるため、負担が大きいことが課題でした。また、アナログな方法の棚卸は、カウントミスにもつながります。

 

そこで登場したのが、IT技術を活用した棚卸の自動化システムです。自動化によって、棚卸は効率化することができ、精度を向上させることもできます。日々の業務を正確に行うことにもつながり、棚卸時のカウント、集計業務を簡略化することが可能です。棚卸や在庫管理に割いていた人員や時間を、商品・サービスの開発やマーケティングなどに回すことができるようになり、売上拡大や新事業の開発を行うことができるようになるのが大きなメリットといえるでしょう。

 

棚卸についてはこちらの記事で解説していますので、参考にしてください。

物流倉庫の棚卸とは?効率的な作業方法や在庫確認の目的を解説

 

 

棚卸業務をスムーズにする自動化システムの種類

棚卸業務を効率化するためには、自動化システムを導入することが必要です。棚卸業務をスムーズにする代表的な自動化システムを、6つご紹介します。

 

在庫管理システム

在庫管理システムとは、受発注業務や棚卸業務を一括管理することができるシステムのことです。日々の受発注をシステム管理することで在庫数を一括管理することができ、棚卸もスムーズに。作業時間が短縮できるのが大きなメリットです。ただし、自社に合うシステムであることが必須といえます。

 

倉庫管理システム

倉庫管理システムとはWMSともいい、倉庫内の資材や在庫を把握するためのシステムのことです。入出荷機能で、倉庫内の状況を一括管理。人手でのカウントのみに頼らず、システム上でも商材や資材の数を管理し、照らし合わせることで円滑な棚卸ができます。

倉庫を総合的に管理することができるので、さまざまな効率化が可能となり、活用している倉庫が増えています。

 

倉庫管理についてはこちらの記事で解説していますので、参考にしてください。

倉庫管理とは?業務内容や効率化の方法、WMS導入のメリットを解説

 

在庫管理アプリ

在庫管理アプリとは、スマートフォンやタブレットを使用して、商品の棚卸や在庫管理ができるアプリのことです。カメラ機能を使ってQRコードやバーコードなどを直接スキャンすることが可能で、商品にコードを貼り付けることさえできれば使用できます。

大きなコストもかからず、誰でも簡単に使うことができるため、小規模な倉庫でも運用しやすいのがメリットです。

 

RFIDタグを使ったシステム

RFIDタグを使った棚卸

 

RFIDタグとは、電波を使って情報を非接触で読み取ることができるタグです。棚卸の対象となる商品や資材にRFIDタグを貼り付け、専用のリーダーで読み取ることで、在庫数や状態を自動的に把握することができます。

専用のリーダーをそろえるための初期投資が必要であることと、RFIDタグを貼り付けられる商品・商材であることが条件となりますが、自動化システムとしては精度が高く、導入する事業者が増えています。

 

画像認識システム

画像認識システムとは、商品や資材の画像から在庫数や状態を自動的に認識するシステムです。倉庫や工場内に常時カメラを設置しておくことで、確認したい在庫を遠隔で画像確認することができます。

商品の形状や色などによって認識率が低下する場合があり、広い工場や倉庫には不向きの方法です。しかし、視認しながら在庫管理できることは、安心感につながるでしょう。

 

IoTを利用した重量計

IoTとは、「モノのインターネット」ともいい、モノのデータをインターネットに接続してデータ変換・処理などをすることを指します。倉庫や工場の棚にIoTを利用した重量計を設置しておき、常時商品の重さを計測。重量を数量に換算し、クラウド管理することで棚卸に活用する方法です。

例えば、ネジや液体、粉、コード類など、重量を数量に換算することができる商材に活用することができます。1品目ごとに重量計を用意しなければならないためコストがかかり、重さにばらつきがあると使えない方法ではありますが、正確な在庫数を把握することが可能です。

 

 

棚卸業務を自動化で改善するためのポイント

自社の倉庫や工場で棚卸を自動化したい場合は、前述の自動化システムを導入することになります。業務改善に役立つ自動化システムを選ぶ際に、押さえておきたいポイントは下記のとおりです。

 

自社の商材や倉庫規模に合ったシステムを選ぶ

自社の倉庫や工場の規模、商品の種類、棚卸の頻度などを考慮して、適切なシステムを選びましょう。商品の特徴を把握し、すべての商品に合ったシステムを選定することが大切です。

 

日々の在庫管理にも役立つシステムを検討する

棚卸を自動化することは、日々の在庫管理の効率化にも役立ちます。棚卸は通常であれば年に数回しか行わないものです。しかし、日々の業務も改善できるシステムを運用すれば、日々の倉庫内の作業の流れにも変化が現れ、ビジネス展開の改善につながります。

 

倉庫内を整理整頓し、正確な在庫管理を徹底する

自動化システムは非常に便利ですが、その技術を活かすには、倉庫内を整理整頓し、商材や資材を種類ごとにわかりやすく保管することが重要です。

日々の倉庫内の整理整頓と在庫管理を徹底することで、棚卸の時間の短縮と精度の向上が可能となります。

 

棚卸業務を物流専門企業にアウトソーシングする

棚卸業務に時間とリソースがかかって本業を圧迫することは、本末転倒です。物流専門企業に棚卸業務などの倉庫運営、物流全体をアウトソーシングすることで、負荷を軽減できて本業に集中することが可能です。

プラス ロジスティクスをはじめとする物流専門企業なら、経験豊富なスタッフが商材に合った棚卸方法を提案し、プロならではのフローで、スムーズで正確な棚卸を行います。

 

 

棚卸業務のアウトソーシングならプラス ロジスティクスグループにご相談ください

年に数回行う棚卸業務に負担を感じ、頭を抱える事業者は少なくありません。棚卸がスムーズに行えない場合、日々の在庫管理にも課題を持っていることも多いでしょう。倉庫や工場の棚卸業務は、自動化システムを導入することで負担が軽減され、業務改善につながります。

 

自社で自動化システムの導入が難しい場合は、物流専門企業による物流全体のコンサルティングをご検討ください。物流のプロに棚卸業務をはじめとする物流業務をアウトソーシングすることで、物流に関する悩みがすべて解決します。

棚卸の効率化や在庫管理の業務改善を目指している方は、プラス ロジスティクスにお気軽にご相談ください。

 

 

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